今日、訓練所にてアラビア語のヤスミーン先生の教室の本棚を眺めたら懐かしい一冊の本を見つけた。
その本の名前は『生きながら火に焼かれて』。
大学1年生のころに読んで非常に衝撃を受けたのを覚えている。
中東のとある村で、因習を破ったとして、生きながら燃料をかけられ焼かれた著者。
その著者の破った因習というのもぼくらからすると罪だとは思えないようなこと。
それが罪となる世界観に衝撃を受けた。
さらに衝撃を受けたことは彼女の殺害を決めたのは彼女の両親で、実行したのは義兄。
しかも、それは現地では名誉の殺人と言われており、家族が罪に問われることはなかった。
国によって文化・風習は違うからぼくらだけの価値観でモノを話すのは難しいとは思っているけども、女性というだけでその人権が踏みにじられることがあっていいものなのだろうかと読み終わってからあの頃はモヤモヤと考えてたな。
名誉殺人に限らず、文化や風習というだけで人権が侵害されてしまうことは多くの地方に存在する(した)。
10年の時間が経って、自分でも中東に対しての想いとか正直忘れていたけど、日々中東のことを知ろうとするたびに昔の感情が蘇ってくる。
あのころから10年が経っているから昔とは情勢も違うし、またぼく自身が持っている知識が必ずしも正しいものとは限らない。
自分が持っているイスラムへの偏見はまた現地に入ったらどう変わっていくのだろう。
早くヨルダンに行きたい。