今回で10曲目。
本日はApril in Paris。
初回がAfternoon in Parisだったけれど今回はパリの4月。
カウント・ベイシーの演奏で有名なこの曲だけどギター音源で紹介したいのはやっぱりジョー・パスのUnforgettable。
ギター一本でジャズをやり切るそのスタイルは僕に限らず憧れを持つジャズギタリストは多いのではないだろうか。
そのくらいにはジャズギターのエッセンスが詰まった演奏であると思う。
さてこの曲の構成はABCD。
似たメロディでは繰り返されるがただのリピートにはならないのでABCDと言っていいだろう。
黒本だとAの1小節目はDm7(♭5)/Gという記載になっているが言い換えればG7sus4(♭9)である。
Dロクリアン♯2でもGフリジアン♯3(ハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウ)のどっちで考えてもいい。
そう考えると1〜4小節の流れは5125ということになる。
1小節目と3小節目のメロのD♯音はEに向かうPTだろう。
5〜6小節は2通りの記載がある。
CM7が下段に書いてありiRealもこちらで書かれているがメロディとの対応を考えると上段のAmに向かうツーファイブの方が自然な気がする。
7〜8小節はBの頭のFM7に向かうセカンダリー・ドミナントだ。
Bの1〜4小節はⅣM7-Ⅲ7-ⅥmなのでいわゆるJust the two of usである(リズムは違うが)
5〜8小節はセカンダリー・ドミナントの連続。
4度進行しているので理解は難しくない。
Cが冒頭からF♯m7(♭5)と一見難しそうなコードから始まるがこれはFなどのサブドミナントの代理コードだ。
なぜこれがサブドミナントの代理なのかの説明はここでは割愛する。
そこからはパッシングディミニッシュも用いながらルートを半音ずつ落としていく。
3小節目3泊目のルートはGで黒本には記載されているがこれの裏はD♭なのでやっぱり半音ずつ落ちていると考えて差し支えない。
5〜6小節はAmに向かうツー・ファイブ。
7小節目はまたサブドミナントのF♯m7(♭5)であるがこちらはB7のリレイテッドマイナーとしてEM7に落としてまたツー・ファイブでCに戻す。
最後のDはAと同じと思えばセカンダリードミナントからのドッペルドミナントである。
これ自体はよくある進行ではある。
ここまで書いておいてなんだけどセッションでは一度も演奏したことがない。
僕のまだ場数が少ないだけだとも思う。
次回のセッションでタイミングがあればコールしてみたい。