為せば成る、為さねば成らぬ、何事も

ヨルダンのパレスチナ難民キャンプの小学校にて音楽を教えてました。

鍵盤ハーモニカの基礎練習(前提)

ここ最近は寝ても覚めても鍵盤ハーモニカのことを考えていることが多い。

ぼくの音楽人生は中2の頃にギターからスタートしたわけであるが一途に突き進むのでもなくそれなりにいろんな楽器には浮気している。

 

今回は鍵盤ハーモニカに魅了されてるわけだが今までの楽器以上に魅了されている。

何にそこまで魅了されるかというのはそれはそれでいろんな要素があるわけで今回はその説明は省く。

 

鍵盤ハーモニカをやってて感じるのはその練習方法や学習のための資料が少ないということ。

小学校の中でどのように扱うかということに触れた資料は探せば出てくるが鍵盤ハーモニカという楽器そのものをどのように練習していくかということに触れたものは少ない。

 

松田昌先生の書籍もいくつかは出ているのでそれは一つの入門書となるのだと思う。

 

 

が、ぼく個人の話をすると海外にいるのでこの手の書籍が手に入れにくい。

電子書籍の類として手に入れることができればいいのだがどうにも鍵盤ハーモニカに関してはKindleで手に入れることができない。

 

日本に帰ってから学習を始めることも考えるがそれでは今の時間が勿体無いので自分自身で試行錯誤していくことにした。

 

さらにはぼくは一応音楽教師を名乗っているので自分の思考の過程をきちんと言語化することも大事だと考えたのだ。

 

ここ最近、このブログにおいても書くことがマンネリ化してきたということもあるのでしばらく鍵盤ハーモニカの学習記録としてみるかとも思ったわけである。

 

 

基礎練習について考える

早速、基礎練習について考えてみる。

そもそも基礎練習とは何かっていうことを改めて考える。

おそらく逆の概念として「基礎練習じゃないもの」があると思うのだけどそれはきっと「楽曲のための練習」だろう。

そうなると基礎練習は「特定の楽曲の演奏を目指すもの」ではなく、個人そのものの演奏能力を伸ばすための練習とすることができる。

 

そう考えたときにどんな練習が存在するかを考えてみた。

今回は鍵盤ハーモニカがあくまで主であるので普遍的な聴音や読譜のトレーニングは割愛する。

 

・運指トレーニング

・スケールトレーニング

・アルペジオトレーニング

・リズムトレーニング

 

まず思いついたのはこの辺。

ここで鍵盤ハーモニカを「片手で旋律を弾くための楽器」とするか「両手で伴奏もする楽器」として捉えるかによってさらに必要となる練習は異なる。

 

が、ぼく個人として当面は鍵盤ハーモニカを旋律楽器として捉えることにする。

つまり、音楽の中での立ち位置をサックスやトランペットと同じとして考える。

もちろん、バンドネオンのようなアプローチとしてのバッキングも魅力的ではあるがぼく個人としては今の段階ではそこまで考えることができないというのが正直なところである。

 

 

 

基礎練習メニューを考える前提

まずはじめに鍵盤数をどう想定するか。

小学校でよく使われてるYAMAHAのピアニカは32鍵である。

ヤマハ YAMAHA PIANICA ピアニカ 32鍵 ブルー P-32E

ヤマハ YAMAHA PIANICA ピアニカ 32鍵 ブルー P-32E

 

 32鍵というと2オクターブとちょっとという音域でサックスやトランペットもそのくらいの音域であるので32鍵で弾けるような練習メニューを作るのがぼく個人としても誰かにそれを共有することになった時にも良いと思ったのでそうすることにする。

 

もちろん、昨今の大人のピアニカと呼ばれるものやグレードを上げたものは37鍵が多いのだけれども(ハモンドなんか44鍵だし)そういった鍵盤を使うことに関しては楽曲の練習でやっていけばいいと思ってる。

ギターにおいても基礎練習を22フレットまでやってるかというとやってないし(本当はやるべきなのかもしれない)

 

 

教材に関しての一考

次にどういう基礎練習をしていくかということを考える。

運指練習もスケール練習も他の楽器と比べた時に特殊なことはない。

鍵盤楽器なので基本的にはピアノと同じように考えることができる。

 

しかし、ピアノと同じ練習をしていく時にいくつか注意点が思いつく。

 

一つ目は鍵盤の大きさの問題と持ち方の問題である。

鍵盤の大きさはピアノのそれと鍵ハモのそれで異なる。

例えばピアノでドから上のドまで半音階で上昇していく際の運指は

1313123131312

となる。

 

だけど鍵盤ハーモニカを持って演奏するときは

1212123121212

の方が演奏しやすい。

 

もちろん机や膝に置いて演奏する際はピアノと同じ運指の方が弾きやすい。

ぼく個人としては今後の活用を想定しても持って演奏することの方が圧倒的に多いと思うのでピアノとは別の運指を想定することも時に必要となる。

 

2つ目の問題はブレスの問題である。

これがなければハノンの1番から右手だけでもそのまま練習してけばいいんだけど息を続けなくてはいけないものだから音楽的な練習にするためにはひたすら8分音符や16分音符を弾き続けるのではなくてどこかでブレスを入れることを意識しなくてはいけない。

そうなると管楽器の基礎練習が参考になると思う。

 

管楽器の発想で鍵盤楽器の練習をしていく必要があるのだ。

 

この2点を考慮しつつ次回から練習メニューを紹介していきたい。