為せば成る、為さねば成らぬ、何事も

ヨルダンのパレスチナ難民キャンプの小学校にて音楽を教えてました。

キヤーンとジュルース(起立と着席の音楽活動)

こんにちは、こましんです。

 

昨日、先輩の音楽隊員からハンドロールピアノを譲っていただきました。

 

カバンの中にすっぽり入ってしまうので早速活動先に持っていってみました。

 

f:id:SteveKaufmann:20181220021836j:image

 子どもたちはもちろん同僚にの「何これ!?」みたいな感じで最初は職員室でのおもちゃになっていました笑

 

使用感としては演奏するにはやっぱり中々厳しいのだけどすぐにカバンから出して音を出すという面に関しては中々の優れものです。

 

席に着いて広げて電源ボタンを押すのだけなので5秒くらいで音が出せます。

 

広げられるスペースが無いと使えないのは難点ですが当面の活動は教室ですし机はあるのでいいかなと。

 

せっかくなので前々から考えていたアクティビティをやってみることにしました。

 

 

 

キヤーンとジュルース

アラビア語で「起立」と「着席」はそれぞれ以下のようになります。

 

قيان

 

جلوس 

 

それぞれカタカナで書くとキヤーンジュルースとなります。

 

キヤーンが起立でジュルースが着席の意味です。

 

 

まずはこの言葉を使ってちょっとしたゲームをします。

 

ゲームの内容は至って単純。

 

「先生がキヤーンと言ったら立って、ジュルースと言ったら座る」

 

それだけです。

 

「キヤーン、ジュルース、キヤーン、ジュルース、ジュルース」

 

のようにジュルースを続けて言った時に起立してしまう子が出るのでその子は脱落です。

 

脱落した子は一箇所に集めておき、ゲームを再開し、最後の一人になるまで続けるというものです。

 

誰が間違えたかは生徒が大勢いると教師で把握しにくいのですがそこは大体すでに脱落した生徒が見ているので教えてくれます笑

 

とまあ、シンプルなこんなゲームです。

 

 

 

音楽活動への応用

次はピアノを使って似たようなゲームをします。

 

「ド」の音がキヤーン、「ソ」の音がジュルースだということを音を鳴らして説明します。

 

ここでの音はなんでも良いと思います。

 

そこで先ほどと同様のゲームを開始。

 

言葉でキヤーンとジュルースを言うより難易度が跳ね上がります。

 

ロールピアノの音量を抑えめにするのも良いと思います。

 

というのは静かにちゃんと聴かないと聞こえないという環境が大事でこの活動を通して「聴く」ということを意識させるためです。

 

言葉以上に音を聴き分けるということは聴く状態が重要となります。

 

言葉であれば多少騒がしくても判別できるけどピアノの単音であれば騒がしい状態だと聞こえなくなります。

 

その分、「イスマゥ!(聞いて!)」の言葉の重みは増します。

 

 

 

2回目なんかは音を変えても良いですね。

 

電子楽器の利点として音色を変えることもできるのでそこで変化をつけても良いかと思います。

 

 

おわりに

この「ジュルース・キヤーン遊び」はまだまだ応用が聴くアクティビティだと思っています。

 

例えば音を増やして右手や左手を上げるなんていうのもリトミック的でありなのでは無いかなと思いました。

 

難易度が跳ね上がるので当面はおあずけですが笑

 

応用してけば音感のトレーニングですが今の相手は小学校低学年。

 

「音を聴く姿勢」ということをしっかりと強調して伝えて行くことが大事では無いかと自身は考えています。

 

そんなかんじ。