前回までの記事でアラビアっぽい音楽というものを考察してきました。
今回の記事は「アラビア音楽」じゃなくて「アラビア音階」の考察だよなーと思ったので記事のタイトルを変えることにしました。
「アラビア音楽」自体の考察をするときにはまた前回と同様のタイトルを使おうと思います。
というわけで今回は前回取り扱ったDouble harmonic major scaleの応用に関して。
前回の記事で『君がいるだけで』に和音も含めて応用したところいまひとつの出来だったので今回は様々な融通が利くブルースに応用してみることにしました。
ブルース進行
まずはブルース進行のおさらいをしてみるとコード進行は以下の12小節となります。
(便宜上KeyはCで)
C7 C7 C7 C7
F7 F7 C7 C7
G7 F7 C7 C7
ブルースによっては2小節目がF7だったり最後の小節がG7だったりと色々あるのですが今回は上記の進行で話を進めていきます。
アラビア音階とコード
前回の記事でも紹介したDouble harmonic major scaleです。
このスケールを基としてC7・F7・G7の三つのコードにハマるかを考えていきます。
まずC7ですがB音が7音とぶつかるためアボイドとなりますがそれ以外の音はコードノートとオルタードテンションになるため使用可能です。
B音にさえ気をつければ割とガッツリと使用可能です。
次にF7ですがFのDouble harmonic major scaleではなくCのDouble harmonic major scaleをそのまま考えていきます。
こちらもE音がF7の7thとぶつかるので注意が必要です。
ただAb音はF7にとってのm3rdでブルーノートのため非常に美味しいです。
ブルースでよくあるようなm3→M3の流れのメロディなんかを入れてみると美味しいと思います。
最後にG7ですがこれもGのDouble harmonic major scaleではなくCのDouble harmonic major scaleをそのまま考えていくとDb音がG7のb5となるのでブルーノートとして扱えるので非常に美味しい音です。
こうやって見てみるとDouble harmonic major scaleはブルースにとっては色々と応用可能なスケールであると感じます。
試しにこのスケールを使ってブルースのソロを一周だけ考えてみました。
あまり使いすぎるとしつこいけど時々使っていけるといい感じのアクセントになるんじゃないかなーと思いました。