為せば成る、為さねば成らぬ、何事も

ヨルダンのパレスチナ難民キャンプの小学校にて音楽を教えてました。

音大生じゃなかった僕が音楽の教員免許を取るまでに その2 実技科目編

前回の記事の続きです。


 

今回の記事では音楽の教員免許取得に至るまでの大阪芸術大学の科目についての紹介をしていきます。

 

 

 

ピアノ1

まずはいきなりの強敵ピアノです。

 

何が強敵というか音楽の教員免許取得にあたって多くの人が

 

「ピアノ弾けないからなぁ…」

 

で諦めてた方が多いのではないでしょうか!?

 

ぼくもその一人でした。

 

ですがふと思ったのです。

 

音大のすべての生徒がピアノを弾けるのか?

 

ピアノ専攻ならまだしも打楽器専攻のみんなが弾けるのでしょうか?

 

もちろん入試にはあるでしょうがすべての生徒が幼少のころからピアノをやってたのでしょうか?

 

きっと違うと考えて、新宿で実施されていた大学説明会に出向き質問してきたのです。

 

ぼく「単位を取るにはどのくらいピアノが弾ければいいですか?」

 

職員さん「大体ソナチネが一曲弾ければ単位が取れますよ

 

という回答を貰ったので単位を取るためにソナチネの楽譜を買い、ピアノを練習することにしたのです。

 

 

ソナチネアルバム(1) 解説付 zen‐on piano library (全音ピアノライブラリー)

ソナチネアルバム(1) 解説付 zen‐on piano library (全音ピアノライブラリー)

 

 

 

入学を思い立つ前に半年くらいピアノを習いました。

 

花岡環さんにレッスンを申し込み月に2回くらいのペースでバイエルとハノンを使ってレッスンを受けていました。

とても綺麗な方で優しくレッスンをしてもらいました。

 

毎回行くのを楽しみにしていました。

 

仕事の関係で半年しか受けれなかったことが残念です。

 

大阪芸術大学に10月に入学し、11月に初めてのスクーリングが大阪であります。

 

そこで自分のピアノのレベル先生に見せることになるのでソナチネの7番の第一楽章を一か月必死に練習して挑みました。

 

先生からはもう少し難しい曲が良いということで1番の第一楽章をやることになり、4回のレッスンを東京で受けます。

 

その間に3回録音して送ることもしなくてはいけません。

 

一か月に一回しか送れないのでとにかく毎月出すことをお勧めします。

ぼくは空のCD-Rを送って一月分無駄にしたので(笑)

 

最後に大阪芸術大学にて最終試験を行います。

他の学生みんなが見ている前で演奏するのでとても緊張します。

なんとかミスをすることもなく合格をもらいました。

 

このようにして最初に職員の方に言われた通りソナチネだけで単位を貰うことができました。

そのため僕のピアノのレパートリーは未だにソナチネの1番と7番の第1楽章のみです(笑)

 

ピアノ経験者の方はみんなドビュッシーだったり、リストだったり難しい曲やる人もいるのでピアノを元々弾かれている方にも勉強になるスクーリングなのではないでしょうか。

 

 

声楽1

声楽の授業ではイタリア歌曲と日本歌曲を一曲ずつ歌います。

 

曲は指定されているものから一つずつ選びます。

 

ぼくは「Caro mio ben」と「浜辺の歌」にしました。

 

ピアノのスクーリングと同じように11月に初回のスクーリングが大阪芸術大学であり、初回は他の生徒や先生の前でいきなり歌います。

 

それを基にクラス分けが行われます。

 

そのため11月の初回スクーリングまでに曲を覚える必要があります。

 

ぼく自身は声楽も初めてだったので初回のレッスンから発声を叩きこまれました。

 

あとはイタリア語発音も指導されたので非常に良い経験になりました。

 

ピアノと同様に4回のレッスンと3回の録音添削を経て最終試験になります。

 

こちらも他の学生の試験も聴けて非常に面白かったです。

 

レベルは大分上から下まで開きがあったように思いましたが不合格になったという人は聞いたことがありません。

 

あと注意点としてはぼくは高校の音楽の教科書に乗ってた「Caro mio ben」の楽譜コピーして持っていったのですがちょっと違ってたりするのでちゃんと全音から出版されてる楽譜買った方がいいです。

 

イタリア歌曲集(1)中声用 [新版] (声楽ライブラリー)

イタリア歌曲集(1)中声用 [新版] (声楽ライブラリー)

 

 

 

合唱

合唱はスクーリング科目で合唱1と合唱2の両方のスクーリングに行く必要があります。

 

私は両方とも大阪芸術大学にて8月と9月にそれぞれ三日間ずつ受講しました。

 

時期によって異なりますが20人以上の学生が集まって合唱を行います。

 

1日8時間くらいずっと歌います。

 

「旅立ちの日に」など懐かしい歌も歌うので切ない気持ちになりました。

 

人が多い分、多くの人と知り合うことができ、友達もできますので楽しくスクーリングが出来ます。

 

 

器楽合奏法

 

鬼門その1

 

他大学だと色々な楽器で器楽合奏法があるのでしょうが大阪芸術大学ではリコーダーです。

 

スクーリングに行く前に録音課題を提出しなくてはいけません。

 

この課題がなかなか厄介で120のテンポの8分音符でスケールを吹いたりします。

 

さらにはアーティキュレーションをつけたりすることも求められます。

 

20代後半の大人が部屋で寂しくリコーダーに格闘する姿はなんとも切ないものがあったでしょう…

 

スクーリングに行くこと自体は課題の合否は問わず提出だけでよいのでなんとか提出しましたがほとんどが不合格でした。

 

他の学生さんの話を聞くに結構厳しいみたいです。

 

スクーリングは東京で受けました。

 

授業では楽器の練習の仕方を教えてもらえます。

 

その方法論でリコーダーを練習したら課題はわりとすぐに吹けるようになったので良い経験でした。

 

最終日の午前は三味線も触れます。

 

とにかくリコーダーを吹く三日間です。

 

 

 

スクーリングはどれも非常に楽しくてスクーリングが終わったあとも連絡を取り合うような友人が出来ました。

正直言って一年で終わってしまうのが残念に思えるほどです。

 

 

次回は通信科目に触れていきます。

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